Rokiのチラ裏

学生による学習のログ

Proof of infinite geometric series

16.8 float のしくみ · ThePolitewaylearntoCPP17 の補足記事。命題「 a + ax + ax^{2} + \cdots -1 \lt x \lt 1 のとき収束し、その値は  \dfrac{a}{1-x} である。 x \leq -1, 1 \leq x のとき発散する」は、高校数学の範囲なので、特別に取り上げる必要はないと思ったが、コンテンツ内容をなるべく自分で書いた文章のみ完結できるよう、本エントリで扱うこととした。といっても、証明はとても簡単に行うことができる。


 x \neq 1 とする。無限等比級数 n 項までの和を  S_{n} としたとき  S_{n} = a + ax + ax^{2} + \cdots + ax^{n-2} + ax^{n-1} \tag{1} が得られる。両辺を  x 倍すると  xS_{n} = ax + ax^{2} + ax^{3} + \cdots + ax^{n-1} + ax^{n} \tag{2} が得られる。このとき式  (1) で 式  (2) を引くと  S_{n} - xS_{n} = a -
 ax^{n} が得られる。 S_{n} について解くと  S_{n} = \dfrac{a-ax^{n}}{1-x} \tag{3} となる。また  \displaystyle\lim_{n\to\infty}x^{n}=0\ \ (-1 \lt x \lt 1) \tag{4} がいえる(絶対値が  1 未満である値を掛け続けていくといずれ  0 になる)。

求める無限級数の値は  \displaystyle\lim_{n\to\infty}S_n であるので 式  (3), (4) を利用して  \displaystyle\lim_{n\to\infty}\dfrac{a(x^{n}-1)}{x-1} = \dfrac{-a}{x-1} = \dfrac{a}{1-x} と導出される。  \therefore 題意は示された。